2024年6月求人市場動向
ウマい人事編集長より、中途採用市場における企業側、求職者側の動き、それぞれの観点から最新の求人市況感をお届けいたします!
6月は夏に向けて、企業・求職者の活動が本格化
厚生労働省が令和6年4月末に発表した『一般職業紹介状況(令和6年3月分)』によると、令和6年3月の有効求人倍率は1.28倍であり、前月に比べて0.02ポイント上昇しました。また新規求人倍率は2.38倍となり、前月に比べて0.12ポイント上昇しました。
企業は、下半期に向けた事業体制の整備に向け、採用を強化する動きがみられるでしょう。また、求職者も夏ボーナス受給後に転職したいと考えている層が動き出す時期です。9月入社を目指し、本格的に情報収集を始める求職者が増えると考えられるでしょう。
このように6月は、企業・求職者共に活動が本格化する時期です。
市場の動きに乗り遅れないよう、戦略を練り直し夏の採用に臨みましょう。
<企業の動き>
採用活動が本格化する6月はスピード感のある選考と動機づけが鍵
株式会社マイナビが公表している『正社員の求人件数・応募数推移レポート(2023年6月度)』によると、2023年6月の求人数の推移は、2019年平均比166.4%、同年前月から36.8ポイントも増加しています。
本データからも6月は、新たに発生した欠員の補充や下半期の事業計画に向け、多くの企業が求人情報の公開を始めている様子が伺えます。
引用:株式会社マイナビ『正社員の求人件数・応募数推移レポート(2023年6月度)』
下半期に突入する9月頃までは、多くの企業が積極的に採用活動に取り組むと考えられるでしょう。特にこの時期の採用活動は、即戦力人材に注力する企業が多く、候補者の取り合いになるケースも珍しくありません。優秀な人材や希少性の高い技術やスキルを持つ人材は、多くの企業からアプローチを受けている可能性が高いと考えられます。
<求職者の動き>
夏のボーナスタイミングの前後から活動が本格化
6月は、夏ボーナス受給後に転職したいと考えている層が動き出す時期です。また株式会社学情が実施した『夏の賞与に関するアンケート』によると、「賞与額が転職を考える理由になった」と回答した人は54.4%にも上り、賞与額が転職の一因になるケースもあるようです。
夏ボーナス受給後に退職を考えている転職希望者は、既に情報収集に動き出しています。また夏の賞与額が転職へのトリガーになった人は、これから転職活動に取り組み始めるでしょう。
転職活動にかかる期間を3ヶ月と考えると、求職者の積極的な動きは9月頃まで続くと推察されます。
求職者の活動がやや長期間になる可能性を踏まえ、体制をしっかり整えた上で人材採用に臨みましょう。
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ウマい人事編集部
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