【Z世代の採用担当者向け】Z世代のタイパ重視の価値観と採用への取り入れ方とは?


タイムパフォーマンスの略称として知られるタイパ。タイパはZ世代を中心に、「短い時間でどれだけパフォーマンスを上げられるか」という視点で重要視されています。タイパ重視の生活は、プライベートだけでなく、仕事でも重視している人が多いのが事実です。

そのためZ世代の採用担当を担う人事の方にとって、タイパを理解することは、社内の採用力アップにもつながります。そこで本記事では、「タイパ重視の価値観と採用への取り入れ方」をご紹介します。

タイパの意味とは?どのくらいの人がタイパを意識している?

ここからはタイパの意味と、実際どのくらいの人がタイパを意識しているのかをご紹介します。タイパの本来の意味を理解して、正しい方法で採用活動につなげられるようにしましょう。

タイパの意味とは?

タイパは、「時間対効果」。つまり、物事に費やした時間と効果・満足度の関係を表します。

短い時間で高いパフォーマンスを得られたなら「タイパが高い(良い)」。長い時間をかけたのに満足度が低ければ「タイムパが低い(悪い)」となります。

参考:NHK クローズアップ現代 1分1秒をどう使う?“タイパ”で驚きの時間活用術

タイパはどのくらいの人が意識している?

2023年6月にセイコー時間白書で発表された「日常における時間の使い方」についての調査によると、タイパを重視する時間が「ある」と答えた人は約9割を占めます。

具体的にどんな場面でタイパを意識しているのかの質問には、睡眠や料理、掃除、買い物など日常のさまざまなシーンが挙げられました。

参考:セイコー時間白書2023

【実践編】タイパを採用に取り入れる具体的な2つの方法

ここからは、タイパの価値観を採用に取り入れる具体的な2つの方法をご紹介します。Z世代の特徴として「仕事よりプライベート」「やりがいより働きやすさ」を重視したい傾向があります。彼らにとって、就職活動の中でタイパを意識して仕事ができるかをイメージできるかは重要です。

切り抜き動画・ショート動画の作成

タイパを採用に取り入れる際におすすめの方法は、「切り抜き動画」「ショート動画」の作成です。

その理由として実際Z世代の中では、動画を倍速で視聴する傾向があるからです。動画コンテンツの一部を抽出した「切り抜き動画」や動画のハイライトだけを抜粋した「ショート動画」が高い人気を得ています。また、動画を見ながら別の作業も進める「ながら見」も、「タイパ」のひとつとして、Z世代の生活に取り入れられています。

そのため、社員インタビューを抜粋した「切り抜き動画」を作成したり、社内の雰囲気や1日の仕事内容が伝わる「ショート動画」を作成してみると良いでしょう。

採用面接・働き方のオンライン化

採用面接・働き方のオンライン化は、タイパで最も重視される項目と言っても過言ではありません。

採用面接・働き方がオンライン化するにあたって、移動時間を削減できたり、自分の働きやすい環境を選ぶことで仕事の効率化を図れたりするため、タイパを意識したいZ世代にとっては多くのメリットを教授できることが理由です。

KDDI株式会社が2022年8月に実施した「Z世代の理想の働き方」調査では、これから働き始めるZ世代の学生の44%が、出社とテレワークを組み合わせた「ハイブリッド」を希望すると回答。次いで「テレワーク中心」が28.3%。「毎日オフィスへ出社」は17.0%と少ない現状でした。

例えば全てをオンライン化せずとも、面接・働き方の選択肢を与えることが、Z世代の採用率を上げるには良い影響をもたらすことがわかります。

参考:株式会社KDDI Z世代の理想の働き方は「オフィス」「対面」「地元」「安定」!?

タイパを高めてZ世代の採用効率を高めましょう

本記事では、「タイパ重視のZ世代の価値観と採用への取り入れ方」をご紹介しました。

Z世代が実際に受けた採用面接の感想には「エントリーシートを手書きで求められてタイパが低いと思った」「10分の集団面接のためだけに、地方から出向くのはタイパだけでなくコスパも悪いと感じた」などの意見が挙げられていることもあります。

これらの感想を見ると、学生の立場に立ち、移動時間や手間を考慮することが重要であると言えます。タイパを高めてZ世代の採用効率を高めたい採用人事の方は、まずは現状の採用方法を見直すことから行うと良いでしょう。

コラムを書いたライター紹介

八巻美穂

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プロフィール:98年生まれ、フリーライター/ディレクター
インターン生としてロサンゼルスのIT系コンサルティング会社で2年勤務後、塾講師として学習塾に新卒入社。メンタルダウンを経験し、フリーランスの道に。現在は、ビジネス系のSEOからキャリア系のインタビューまで幅広く執筆中。

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