「今ドキ」新卒社員のキャリア意向とは?早期退職を防ぐための方法を解説


一昔前に比べ転職が一般化し、最近では『転職』という言葉はネガティブなイメージからキャリアアップ・新規進路開拓といったポジティブなイメージへと転換しつつあります。
同時に終身雇用制や年功序列など、昔ながらの日本土着のキャリア制度を見直す企業も増えてきました。そんな背景もあり、「生涯を通し一つの企業で勤めあげる」といった考え方を持つ新卒社員は減少傾向にあります。一方で企業としては、採用広告の出稿や社用パソコン等の備品購入などそれなりの投資を行い、期待を込めて採用した新卒社員が早々に離職するような事態は避けたいものです。
しかし、たった数年前と比較しても新卒社員のキャリア意向は大きく変化しています。
そのため新卒社員と人事担当者・管理職との『キャリアへの考え方』にズレが生じ、新卒社員の早期離職を招く事態となっている企業も増加しています。早期離職を防ぐためには、”今ドキ新卒”のキャリア意向を把握し、新卒社員が『何を会社に求めているのか』を認識・理解することが重要です。
今回は就社意識が年々低下している今ドキ新卒のキャリア意向をご紹介すると共に、キャリアへの考え方のズレから生じる早期離職を防ぐポイントも一緒にお伝えします。

 

新卒の離職率

まずは新卒社員の離職率をご紹介します。

厚生労働省が発表した『新規学卒者の離職状況』によると、令和2年3月の入社1年目の離職割合は10.6%です。(平成31年3月:11.8%、平成30年3月:11.6%)

最終学歴が4年制大学の新卒社員のうち、約1割が入社1年目で新卒入社した会社を辞めています。また4年制大学の3年目までの離職率は、平成30年で31.2%、平成29年で32.8%、平成28年で32.0%と発表されています。入社して4年目に至るまでにおおよそ3割ほどの新卒社員が退職していることになります。(参考資料:厚生労働省_新規学卒者の離職状況

上記のデータから、高い割合で新卒社員が早期離職している実態が伺えます。

 

新卒のキャリア意向

今の新卒社員は入社した会社以外にも、転職や独立などキャリア構築できる選択肢が数多く広がっています。そのため自分の求めている環境や成果が得られない場合は、早期に離職してしまう可能性があります。今の新卒社員が仕事やキャリア、会社(上司)に対して、どのような理想や意向を持っているのかを下記3つにまとめて解説します。

□取り組みたい仕事

「チーム一丸となって取り組む仕事」「成果次第で給与が上がる仕事」など協働意識や成果報酬意識を得られる仕事よりも、今の新卒社員は「楽しくてやりがいのある仕事」「自身の成長につながる仕事」を求める傾向にあります。つまり、今の新卒社員は組織への貢献度の高さや自分への役割期待の高い仕事ではなく、『楽しく自己成長できる仕事がしたい』という意向を持っているといえます。

□将来のキャリア像

中でも特徴的なのは、具体的な将来のキャリア像です。今の新卒社員は、管理職ではなく技術家・専門家を目指すキャリアを理想としており、「キャリア=管理職」というイメージが薄くなっています。また「キャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしたい」といった、具体的にキャリアイメージを描けていない新卒社員も一定数存在します。

□理想の上司像

今の新卒社員が求める上司は「優しく指導をする上司」です。人事担当者の中には、新卒社員には「リーダーシップのある上司」が求められていると思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそうではない事実が浮彫になっています。上記をまとめると、今の新卒社員は「組織の一員としてどう会社に貢献できるか」よりも「自分がどうしたいか」を基準に、将来のキャリアを考える傾向が見られます。

参考資料:株式会社ラーニングエージェンシー『キャリアに対する意識調査(2019年)』

 

まとめ

ご紹介した今ドキ新卒のキャリア意向に驚いた人事担当者も多いかもしれません。
このように、人事担当者と新卒社員との間にあるキャリアへの考え方のズレが早期離職を生み出す要因になってしまうこともあります。
新卒社員が持つキャリア意向を汲み取れていないと、具体的に以下のような不満・不安の蓄積に繋がってしまいます。

コラムを書いたライター紹介

日向妃香

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採用系コンサルタントとして企業の採用サポート・採用戦略構築・採用ノウハウの提供を行いながらライターとしても活動中。
得意分野は新卒採用とダイレクトリクルーティング。

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