日本企業の採用人事も押させておきたい「世界トップ企業の採用方法」4選


世界の時価総額ランキングでは、第1位はアップル社、第2位はマイクロソフト社、3位はサウジアラコム社と海外企業が並んでいるのをご存知でしょうか。

その後も、アメリカ、中国、台湾、韓国と続いています。かつては、トップ10以内にランクインしていた日本企業も、35位のトヨタ自動車が最高順位です。

いつ間にか世界のトップ企業から取り残されてしまった日本は、採用方法でも世界から遅れをとっています。

採用方法は、会社の未来を変える重要な役割を担っています。そこで今回は、未来を見据える採用人事の方に向けて「世界トップ企業の採用方法4選」を紹介します。

参考:CNET Japan グラフで見る、2022年の「世界時価総額ランキング」–50位以内の日本企業はトヨタのみ(2022年1月14日時点)

世界トップ企業の採用方法4選

現在、世界のトップ企業を保有するアメリカでは「長期インターンシップ制度」と「ジョブ型採用」を取り入れています。しかし、どちらの採用方法もいまだ日本では馴染みがなく、日本のトップ企業でさえも取り入れていないのが現状です。

ここからは、世界トップ企業の採用方法「インターンシップ制度」「ジョブ型採用」「AI採用」「LinkedIn」について解説します。

1.インターンシップ制度

アメリカでは、「長期インターンシップ」で実績を出さないと、就職できないのが当たり前になってきています。

その理由として人事の中では、履歴書と面接だけでは人材を見極められないのが周知の事実となっているからです。そのため、実際に学生が仕事をして、実績を残せた人のみ採用される社会に変化しつつあります。

また今後は、学生の間ではインターンシップを行うことが当たり前になり「あの企業は良かった」「この企業は、インターンシップをやっていないけど大丈夫か」などの情報が共有・拡散される時代になると予想されています。

2.ジョブ型採用

仕事内容に合わせて適切な人材を配置する「ジョブ型採用」も、世界トップ企業ではすでに取り入れらている採用方法です。

これまでの採用は、総合職や事務職などひと通りさまざまな部署を経験させてから、人を育てるのが一般的でした。

しかし、世界では「この人材をどのポジションにつけるか」を明確にしてから、採用するスタイルが主流になってきています。その背景には、AIやロボットの発達で人間が単純作業を行う必要がなくなってきた状況も関係しています。

ジョブ型採用を導入することにより、ひとり一人に合った職種へ配置できたり、スキルに合わせた給与設定ができたりするなどのメリットがあります。

3.AI採用

未来の採用で最も大きな変化となるのが、「A I採用」です。

現在、身近な企業では、ソフトバンクが世界初の対話型AIサービス「SHaiN」を提供しています。ソフトバンクの「SHaiN」を皮切りに、今後より多くの企業で導入されると予想されています。

AI採用は、面接官の主観が入らない、ハロー効果(学生の目立った特徴に引かれすぎて、他の特徴の評価が歪められる)の現象が起きないなどのメリットがあります。

また、AI面接が増えることによって学生の情報集約が容易になり、応募した時点で過去の面接結果や職務履歴が一覧表示されるような機能を活用できるようになるでしょう。

4.LinkedIn

今後新しいSNSとして広がり、就活現場でも活用される可能性があるのが「LinkedIn(リンクトイン)」です。

リンクトインは、ビジネスシーンに特化したアメリカで開発されたSNSです。すでに全世界で6億人以上のユーザーがいます。アメリカでは、就活をしている学生のほとんどがLinkedInを活用しています。

LinkedInは、費用をほぼかけずに人材を採用できるうえ、海外の学生をスカウトできる機能があるなど、ブルーオーシャンなため他企業との競争率が低いなどのメリットがあります。

変化に合わせて「採用方法」を変える時代へ

今回は未来を見据える採用人事の方に向けて「世界トップ企業の採用方法4選」を紹介しました。

これからの時代は、さらにAIやロボットの発達が加速し、人間の仕事内容が急速に変化します。人間に求められるスキルやポテンシャルも、変わっていくでしょう。

そこでこれからも、世界のトップ企業は時代の流れを敏感にとらえ、採用方法を変化させていくのです。私たち日本企業も、時代の変化に取り残されないように、従来の採用方法に執着することなく、アップデートしていく挑戦が求められています。

 

コラムを書いたライター紹介

八巻美穂

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プロフィール:98年生まれ、フリーライター/ディレクター
インターン生としてロサンゼルスのIT系コンサルティング会社で2年勤務後、塾講師として学習塾に新卒入社。メンタルダウンを経験し、フリーランスの道に。現在は、ビジネス系のSEOからキャリア系のインタビューまで幅広く執筆中。

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