2026年11月求人市場動向

ウマい人事編集長より、中途採用市場における企業側、求職者側の動き、それぞれの観点から最新の求人市況感をお届けいたします!
秋採用の終盤戦。年内内定を見据えた動きが加速
厚生労働省が発表した『一般職業紹介状況(令和8年8月分)について』によると、令和8年8月の有効求人倍率は1.18倍と前月と同水準でした。また、新規求人倍率は2.06倍と前月より0.04ポイント低下しました。
引用:厚生労働省『一般職業紹介状況(令和8年8月分)について』
なお、dodaが公表した2026年8月の転職求人倍率は2.86倍となっており、前月から0.15ポイント上昇しました。求人数は、前年同月比18.7%増の結果となりました。
これらの数値から、中途採用市場では引き続き企業間の人材獲得競争が加熱している様子がうかがえます。
参考:doda『転職求人倍率レポート(2026年8月)【最新版】』
例年11月の転職市場は、9月から本格化した秋採用がピークから終盤へと移行する時期です。
企業側は、年内の内定出しや翌年1月からの入社に向けた選考の最終局面を迎えます。事業計画の達成に向け、必要とする人材を確実に確保しようと、採用活動により注力するようになるでしょう。
一方、求職者側でも「年内のうちに内定を獲得しておきたい」「冬の賞与を受給した後にスムーズに転職したい」といった意向を持つ層の熱量がピークに達します。
選考スピードとアプローチの質が採用成否を大きく左右する時期だからこそ、企業は市場動向に注視しつつ、選考のクロージングに向け、迅速に動き出しましょう。
<企業の動き>
年内採用を見据えた動きが採用成功の鍵に
11月は、年内での採用完了を視野に入れ、選考スピードを加速させることが重要です。複数の企業の選考を並行している優秀層を他社に逃さないためにも、面接日程の調整を即座に行い、結果通知までのリードタイムを最小限に抑えましょう。
特に、年内内定を目指す求職者に対しては、選考の遅れが他社へ流出につながる恐れがあります。そのため、社内の意思決定体制を整えておくことも大切です。
また、内定を出した後のクロージングも採用成否に影響することがあります。求める人材を確実に内定承諾にまでつなげるためにも、以下のポイントを意識したアプローチを徹底しましょう。
- 入社後のキャリアを明確に伝える
提示する給与や待遇だけでなく、入社後に任せる具体的な役割や期待値を丁寧に伝え、納得感を醸成する。
- 内定者フォローに注力する
現職からの引き留めや内定承諾への迷いを防ぐため、定期的な面談やランチ会の設定など、不安を解消するコミュニケーションを継続する。
- 入社日に柔軟性を持たせる
優秀な人材の取りこぼしを防ぐため、1月入社に固執せず、現職の引き継ぎ都合に合わせた柔軟な入社日の提案を行う。
選考スピードを高めながら求職者の不安を解消し、自社への入社意欲を醸成することが、採用成功につながります。
<求職者の動き>
内定獲得・承諾に向け、企業を比較・検討する動きが顕著に
この時期に動く求職者は、すでに十分な情報収集を行っている傾向が高いため、単に「求人票の条件が良いから」という理由だけでなく、様々な要件を総合的に比較・検討した上で、自身の希望条件に合う企業を選ぼうとします。
マイナビが公表した2026年8月度の中途採用・転職活動の定点調査では、応募・入社を検討する際に重視する情報として、「給与・手当・賞与」が59.4%で最も多く、「休日休暇・福利厚生」が46.7%で続きました。
引用:マイナビキャリアリサーチLab『2026年8月度 中途採用・転職活動の定点調査』
この結果からも、求職者は仕事内容やキャリア形成だけでなく、待遇や働きやすさなど、複数の観点から応募先を判断していることがわかります。そのため、人事担当者は、自社の魅力を一方的に訴求するのではなく、まずは求職者の転職理由や希望に耳を傾けましょう。
その上で、求職者の応募意欲や入社意向の醸成に向けて、求職者のニーズと自社の強みが合致する点を丁寧に伝えることが大切です。
まとめ
11月は、企業・求職者ともに、年内の採用活動や転職活動の区切りを意識し、動きが活発になりやすい時期です。
企業にとっては、スピード感のある選考と、求職者の入社意欲を高める丁寧なフォローが採用成功の鍵となります。 市場の動向を踏まえながら、求職者のニーズに合った情報発信やアプローチ、円滑な選考を実現するための体制づくりを進め、人材の獲得につなげましょう。
コラムを書いたライター紹介

ウマい人事編集部


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