2024年4月求人市場動向


ウマい人事編集長より、中途採用市場における企業側、求職者側の動き、それぞれの観点から最新の求人市況感をお届けいたします!

4月は転職市場が全体的に落ち着く傾向に

厚生労働省が令和6年3月1日に発表した『一般職業紹介状況(令和6年1月分)』によると、令和6年1月の有効求人倍率は1.27倍であり、前月と同水準でした。また新規求人倍率は2.28倍となり、前月に比べて0.03ポイント上昇しました。

例年4月は、人事担当者が繁忙期を迎える時期です。
新卒社員の受け入れや中途入社を予定している社員のフォロー、さらに総務を兼任する人事担当者であれば、入社手続きや株主総会の準備なども平行して進めなければならないでしょう。そのため、企業の採用活動は、落ち着く傾向が見られます。

また求職者も年度の切り替わりを目処に、転職活動を終了し入社準備に移ったり、一旦転職活動を休止したりします。そのため、3月と比較して応募数も減少すると考えられるでしょう。

このように4月は、転職市場が全体的に落ち着く時期です。
市場が落ち着く時期だからこそ、採用計画の立案やスケジュール策定など、次年度の採用活動に向けた準備に力を入れましょう。

引用:厚生労働省『一般職業紹介状況(令和6年1月分)』

<企業の動き>

企業の採用活動は鈍化傾向にあり、採用競合が減少する時期

株式会社フロッグが運営するHRog『【2023年7月度】転職主要5媒体・求人レポート』に掲載されているデータによると、大手転職サイト5社のうち、マイナビ転職とエン転職の4月求人数は、他の月と比較して減少している様子が伺えます。

引用:HRog『【2023年7月度】転職主要5媒体・求人レポート

引用:HRog『【2023年7月度】転職主要5媒体・求人レポート

一方で採用競合が少なくなるため、採用活動を優位に進められるチャンスだとも言えます。5月以降は、採用以外の業務に追われていた企業も採用活動に専念できる体制が整い始めます。前年度の目標採用人数を達成できていない企業や、早々に人員を確保したいと考える企業は、4月の市場状況を有効に活用しましょう。

<求職者の動き>

職場環境が大きく変わる4月は、従業員の離職防止にも注力しましょう

株式会社マイナビが公表している『2023年4月度 正社員の求人件数・応募数推移レポート』によると、昨年4月の求人件数は、同年3月から6.6ポイントも減少しています。

引用:株式会社マイナビ『2023年4月度 正社員の求人件数・応募数推移レポート』

新年度を迎え、求職者の活動は一段落した様子が伺えます。
求職者の活動が落ち着く4月は、前年度における採用活動の改善点を洗い出すなど、今年度の採用活動をブラッシュアップさせる取り組みに注力するのも1つです。

また4月は職場環境が大きく変わる社員が増え、予期せぬ早期離職が発生しやすい時期でもあります。新入社員や異動した社員のフォローなど、従業員の離職防止にも努めましょう。

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