12月求人市場動向
ウマい人事編集長より、中途採用市場における企業側、
<マーケット>
10月の有効求人倍率 全国平均1.35倍!10か月連続で上昇
先月の宿泊業や飲食業の人手確保の動きは、10月に入ってからもさらに活性化している様子が伺えます。
中でも次の産業においては、前年同月と比較すると10ポイント以上も有効求人倍率が上昇しています。
- 宿泊業、飲食サービス業・・・・・・29.3%増
- 卸売業、小売業・・・・・・・・・・11.7%増
- 生活関連サービス業、娯楽業・・・・11.3%増
その煽りを受け、10月の有効求人倍率は全国平均1.35倍となり、10か月連続で上昇しました。前年同月と比較し有効求人倍率の上昇率が高い産業に注目すると、新型コロナウイルスの影響を受けた産業が多いことが分かります。
同産業においては、Withコロナが定着した上で年末年始に向けた採用活動が活発化していると考えられます。また同時に有効求人倍率の上昇率から、人材獲得競争が激化するとも推察できます。
出典:厚生労働省『一般職業紹介状況(令和4年10月分)について』
<企業の動き>
企業の採用活動は年末に向けて鈍化。市場穴場を狙った採用戦略もあり
人事担当の5割は、採用以外(例/労務や評価業務)の業務を担っています。そのため特に年末・年度末に向けては、採用以外の業務にリソースが割かれてしまいます。
下記エン転職のデータからも分かる通り、企業の採用活動は年末に向けて鈍化する傾向が見られます。
企業の採用活動鈍化に伴い掲載案件数が減少する一方で、12月はボーナス後転職などを機に転職活動を始める求職者が増える時期でもあります。マイナビ転職のデータからも読み取れる通り、12月は1職種あたりのPV・応募数の増加が顕著に表れる時期でもあります。
日頃、採用競合に待遇面などで競り負けてしまう企業様でも、12月は採用活動を優位に進められる可能性があります。そのため年末も応募者対応等に時間を割ける企業様は、引き続き採用活動に注力頂きたい時期です。
ボーナス後転職を視野に入れる転職意欲旺盛な求職者をターゲットに置くのも、戦略のひとつとなるでしょう。
<求職者の動き>
ボーナス後退職・4月の新年度入社を考える転職者の活動が活発化
ボーナス・賞与の支給状況は、少なからず従業員の転職意向と相関性があると考えられます(下記エン・ジャパン調べ参照)。
そのため12月は冬のボ―ナス支給額から、収入アップ・キャリアアップを考える新たな求職者が増える時期。また年末年始頃からは、4月の新年度入社を目指す求職者の転職活動もスタートします。
現職中の方が4月入社を目標とした転職活動を進める場合、一般的に下記のようなスケジュールが想定されます。
- ~1月:求人比較・応募
- 2月:選考・内定
- 3月:引継ぎ・退職
- 4月:入社
2月頃に求人を掲載していたのでは、転職者のスケジュールに対し後手に回ってしまう可能性があります。
そのため年始には募集を開始できるよう逆算し、求人媒体の選定や掲載原稿の作成などを進めておきましょう。
また4月入社以降の採用をお考えの場合も、年始に募集を始めることでより規模の大きい母集団を形成することが出来ます。そのため年明け募集に向けて、年内のうちに採用準備を進めておくと良いでしょう。
コラムを書いたライター紹介
ウマい人事編集部
コメントはこちら