【人事向け】転職フェアに出展するメリット・デメリットとは?運用のポイントも解説


転職フェアは、中途採用に用いられる採用手法の中でも「多くの求職者と接点を持てる」「自社の魅力を直接アピールできる」などの強みを持つ手法です。
しかしながら、自社にとって有用な採用手法なのか判断できず、出展をためらう採用担当者も少なくないでしょう。

そこで今回は、転職フェアに出展するメリット・デメリットを解説すると共に、転職フェアの成果を高める運用ポイントを紹介します。

転職フェアとは?

転職フェアとは、複数の企業と転職を検討している求職者が1つの箇所に集い、会社説明会や面接が実施されるイベントのことを言います。

企業は、事前に割り当てられたブース内で集客を行い、自社に興味を持ち立ち寄った求職者に対し会社説明や面接を実施します。一方求職者は、会場内に出展している企業を巡り、転職先候補となる企業を探します。

転職フェアの種類

転職フェアと一口にいっても、下記の通り様々な種類があります。

他にも規模感や出展社数、主催企業、テーマなど、イベントによって特徴が異なります。転職フェアに出展する際は、採用ターゲットにマッチするイベントへの出展が成功の鍵となるでしょう。

転職フェアの有効性

転職イベントの総合サイト「転職フェア.jp」を運営する株式会社カブキが実施した調査によると、参加者240人の36%にのぼる88名が参加企業から内定を獲得しており、3人に1人が選考を成功させたことが分かりました。

引用:転職フェア.jp

本調査結果より、転職フェアへの出展は、高い成果を期待できる採用手法だと言えるでしょう。

転職フェアに出展するメリット

本章では、中途採用において転職フェアに出展するメリットを紹介します。

自社の魅力を直接伝えられる

転職フェアのメリットの1つに、自社の魅力を求職者に直接伝えられる点が挙げられます。

求人広告や人材紹介では、媒体上やコーディネーター経由でしか自社の魅力を伝えられません。その点、転職フェアでは求職者と直接相対できる環境があります。採用担当者や社員から直接自社の魅力を伝えられるため、求職者も興味を持ちやすくなるでしょう。

また、その場で求職者が抱く疑問に回答できる、会話を通じて求職者の人間性を知れるなど、相互理解を深めやすい利点もあります。

その場で選考できる

その場で選考できる点は、他の採用手法にはない大きなメリットです。

転職フェアでは、求職者が希望すればその場で選考することもできます。スピーディーな選考を実施できるため、求職者の意欲も高い状態を維持できるでしょう。

もし転職フェア当日に選考を実施できなかった場合でも、面接日を確約しておけば日程調整の手間を減らすことが可能です。

一度に多くの求職者と接点を持てる

転職フェアには、多くの求職者が参加します。そのため、1日限りの出展であったとしても、他の採用手法と比較して一度に多数の求職者と接点を持てるでしょう。また、多様な求職者と接点を持てるため、求人広告や人材紹介などの手法では出会えなかった層にもアプローチできる可能性を期待できます。

転職フェアに出展するデメリット

続いて、転職フェアに出展するデメリットを紹介します。

採用担当者の負担が大きい

転職フェアは1日の拘束時間が長く、さらに事前準備にも時間と労力を必要とします。
規模感にもよりますが、当日の運営スタッフだけでも4人前後の人員確保が必要になるでしょう。また、当日の運営に向けた資料の用意や段取りの設計など、事前準備も念入りに行わなければなりません。

単日や短期間の開催とはいえ、採用担当者には大きな負担がかかる採用手法であることを理解しておきましょう。

採用ターゲット以外にも求職者への対応が必要になる

転職フェアには、様々な属性の求職者が足を運びます。
時には採用ターゲットに該当しない求職者が自社のブースに訪れることもあるでしょう。

転職フェアでは、自社への志望度が低いとみられる求職者や採用ターゲットとは異なる求職者に対しても丁寧な応対が求められます。そのため、採用ターゲットに該当しない求職者が多くブースに訪れた時は、期待するほどの成果が得られないこともあるでしょう。

転職フェアの成果を高める3つの運用ポイント

最後に、転職フェアの成果を高める3つの運用ポイントをお伝えします。

現場社員にも参加してもらう

転職フェアに出展する時は、採用ターゲットに近い年齢の社員や配属予定先の部署の社員にも参加してもらいましょう。求職者は自分の立場と近い社員や入社後関係を持つ可能性の高い社員と話すことで、入社後のイメージを描きやすくなります。自分がその企業で働くイメージを具体的に描けると、興味が喚起されたり、入社意欲が醸成されたりすることもあるでしょう。

また中途採用で入社した社員に協力してもらうのも1つです。転職フェアに来場した求職者と同じ視点で自分の転職経験を語ってもらうことで、求職者の興味を惹きつけられる可能性があります。

求職者の目に留まりやすいブースにする

転職フェアには多くの企業が出展するため、知名度の高い企業に自然と求職者が集まりやすい傾向があります。そのため知名度に乏しい企業は、求職者の目に留まるような工夫が必要です。

具体的には、次のような方法があります。

  • 取り扱い商品やサービスをパネル等に掲示する
  • 積極的に呼び込み求職者の関心を惹きつける
  • ブースを装飾する など

他にも、求職者が立ち寄りやすいようにブースを開放的にしておくことも大切です。

転職フェア当日に選考まで結びつける

転職フェアから数日経つと、求職者の企業への興味は低減してしまいます。後日連絡をしてもつながらないケースも珍しくありません。転職フェアで接点を持った求職者には、可能な限りその日のうちに選考を実施したり、面接日程を決めたりするようにしましょう。

転職フェア当日のうちに選考の実施や面接の予約まで至らなかった求職者は、後日可能な限り早めに連絡を取り、次のステップの約束を取り決めましょう。

まとめ

今回は、転職フェアのメリット・デメリットや転職フェアの成果を高める運用のポイントを解説しました。
転職フェアに参加する求職者は転職意欲が高く、参加者の3人に1人が内定を獲得しているデータもあります。

転職フェアへの参加は労力や費用がかかるものの、様々な層の求職者と接点を持てる採用手法です。採用ターゲットにマッチするイベントを選び、ポイントを押さえた運用を実現すれば、高い成果を期待できます。

転職フェアの利点や強みをうまく活かし、求める人材の採用を成功させましょう。

コラムを書いたライター紹介

日向妃香

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採用系コンサルタントとして企業の採用サポート・採用戦略構築・採用ノウハウの提供を行いながらライターとしても活動中。
得意分野は新卒採用とダイレクトリクルーティング。

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