2024年7月求人市場動向


ウマい人事編集長より、中途採用市場における企業側、求職者側の動き、それぞれの観点から最新の求人市況感をお届けいたします!

7月は企業・求職者ともに面接や選考に注力する傾向に

厚生労働省が令和6年5月末に発表した『一般職業紹介状況(令和6年4月分)』によると、令和6年4月の有効求人倍率は1.26倍であり、前月に比べて0.02ポイント下回りました。また新規求人倍率は2. 17倍となり、前月に比べて0. 21ポイント下回りました。

例年7月に入ると、企業の動きは新卒のインターンシップなどに時間が割かれるため、新規求人の公開はお盆までやや控える傾向が見られます。一方、求職者は夏ボーナス受給後に転職したいと考えている層が面接や選考を受け始める時期です。

このように7月は、新規求人の公開が少なくなり、企業・求職者ともに面接や選考に集中し始めます。なお、夏季休暇の影響で一時的に活動が休止するケースもあるため、夏季休暇を考慮した採用スケジュールを組むようにしましょう。

引用:厚生労働省『一般職業紹介状況(令和6年4月分)』

<企業の動き>

7月の求人活動はやや鈍化、母集団形成の再チャンス

パーソルキャリア株式会社が運営するdodaが公表している『doda転職求人倍率レポート(2023年10月発行)』によると、2023年7~9月の転職求人倍率は、7月2.29倍、8月2.38倍、9月2.39倍と9月に向けて上昇している様子が伺えます。

引用:doda『doda転職求人倍率レポート(2023年10月発行)』

2024年も同様の傾向になると推察されることから、6月から7月上旬にかけて思うように母集団を形成できなかった企業は、採用競合が減るこの時期に再度母集団形成に向けて動き出していきましょう。

夏採用の母集団を十分に形成できた企業は、人材を取り逃さないように、面接や選考で自社の魅力をしっかり訴求し、応募者の興味・関心を惹き付けておきましょう。
特に夏季休暇で採用活動が一時中断する企業は、応募者が他社に内定を決めてしまわないように、夏季休暇前までに内定を伝える、面談をして応募意欲を醸成しておく、などの取り組みを意識してみてください。

<求職者の動き>

夏採用の面接・選考が本格化!スピード感のある選考が鍵

7月は、夏ボーナス受給後に転職したいと考え6月頃から転職活動を始めている層の面接や選考が始まる時期です。「お盆までには内定を獲得したい」「ボーナス受給のタイミングで退職の意思を伝えたい」と考える求職者も多いため、スピード感を持った選考が求められるでしょう。

またこの時期は他の企業も面接のフェーズに入り始めるため、数日で状況が変化します。特に選考途中で夏季休暇を挟む場合は、応募者の興味が他社に移ってしまったり、入社意欲が減退してしまったりする可能性があります。そのため、選考が間延びしないスケジュール調整を意識するようにしましょう。

コラムを書いたライター紹介

日向妃香

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採用系コンサルタントとして企業の採用サポート・採用戦略構築・採用ノウハウの提供を行いながらライターとしても活動中。
得意分野は新卒採用とダイレクトリクルーティング。

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