ITエンジニア採用が難しい理由|成功させる手法と採用ブランディング事例をご紹介
近年の人材市場において、ITエンジニアの需要と獲得競争は年々高まっています。そのため、ITエンジニアの採用が思ったように進まず頭を抱える人事担当者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ITエンジニアの採用が難しいといわれる理由と採用を成功させるためのポイントについて詳しく解説します。
合わせて採用ブランディングの成功事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
エンジニア採用が難しい理由
エンジニア採用が難しい理由として、以下の3点が挙げられます。
エンジニアの数が少ない
IT需要に対して、エンジニアの母数が少ないことが採用を困難にしている理由といえます。
経済産業省の調査では、2018年時点で22万人ものITエンジニアが不足しているというデータが公表されています。また、IT需要の伸びによっては、2030年にIT人材の不足数が78.7万人に達するという試算結果も出ています。
この調査結果から、今後もエンジニア不足は続くと予想できるでしょう。
出典:「IT人材需給に関する調査」(経済産業省・みずほ情報総研株式会社)
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
エンジニアのスキルの見極めが困難
エンジニアはスキルの見極めが難しく、採用したとしても現場とミスマッチが起きる可能性が少なくありません。
ひとくちにエンジニアといっても、そのスキルや専門領域はさまざまです。得意とする分野やプログラミング言語など、人事の視点だけではスキルの見極めが困難なケースがほとんどです。それに加え、エンジニアは顧客や社内の従業員とコミュニケーションを取る機会も多く、技術だけでなく人柄も考慮しなければなりません。
このような選考基準の複雑さも、エンジニア採用の難しさに拍車をかけています。
働き方の多様化
フリーランスエンジニアをはじめとした働き方の多様化も、採用が難しい一因です。
昨今はクラウドソーシングなどを活用すればエンジニアが個人で案件を獲得することが可能です。正社員としての働き方を選ばないエンジニアの増加により、エンジニア採用はますます困難になっているといえるでしょう。
優秀なエンジニアを採用するためには
採用ブランディングで自社の認知度を向上
採用ブランディングとは、自社のことをまだ知らないエンジニアに認知してもらうための手法です。具体的には、自社のカルチャーやエンジニアの待遇、キャリアプランなどをSNSやオウンドメディア等で発信することが有効です。
採用ブランディングは時間と手間がかかる手法ではありますが、自社の魅力を発信し続けることで、今すぐ転職したいエンジニアだけでなく転職潜在層にもアプローチすることができます。自社のファンを増やすことが将来のエンジニア採用につながるため、長期的にみると大きなメリットがある手法といえるでしょう。
採用ブランディングの具体例
■サイボウズ
<画像引用元:https://cybozu.co.jp/recruit/>
働きやすいという印象からポテンシャル採用を導入し、応募の間口を広げています。また、オリジナルの採用イベントを開催し、求職者との距離を近づけて親密な感情を与えられるようにしています。 ポテンシャル採用を利用して、募集要項を満たしていなくとも、熱い思いやさまざまな経験を持つ魅力的な人材を確保した実績があり、安定して年間100名以上の採用に成功しています。
■面白法人カヤック
<画像引用元:https://www.kayac.com/>
面白法人カヤックは「面白法人」を名乗り、社員が面白がって働くこと、そして、オリジナリティのあるものをつくり続けることを何より大切にしています。そのため、検索結果が履歴書の代わりになる「エゴサーチ採用」、ゲームの上手さで内定を出す「いちゲー採用」、そのほかすでに終了していますが、経歴を詐称したエントリーシートで書類選考を行う「エイプリ採用」などを実施。各企画で多数の応募人数、内定者が出ています。
社内エンジニアを巻き込んだ採用活動を実施
現場が必要としているエンジニアスキルや適性は、企業やプロジェクトによって異なります。人事担当者がこれらをすべて理解することは難しいでしょう。そこで、自社エンジニアを巻き込んで採用活動を行うのがおすすめです。
現場のエンジニアと協力すれば、求めるプログラミング言語や使用するソフトウェアなどのペルソナを明確化することができるため、採用後のミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。また、ジョブディスクリプションに業務範囲や報酬、条件などを細やかに記載することによってもミスマッチを予防できます。
給与や福利厚生などの詳しい情報を公開する
エンジニア採用においては、給与や福利厚生、労働環境などを見直したうえで、詳しい情報を公開することが有効です。
待遇面で差別化を図らなければ、人材不足が続くエンジニア採用で優位に立つことはできません。一方、待遇がよければれだけ優秀な人材と出会える可能性が高まります。
待遇面を公開する場合には、年収や月収だけでなく、各種手当やキャリア毎の平均年収などの情報まで記載するのがおすすめです。
また、場合によってはターゲットの現在の年収や希望に合わせて給与を設定し直すのも有効です。
<参考:エンジニアの平均年収>
エンジニアの平均年収は542万円となり、かつ給与制度にもよって開きがあります。
こちらを参考にして、提供できる待遇面と照らし合わせてみるのもよいでしょう。
【引用: https://coeteco.jp/articles/11047】
情報開示と自社エンジニアとの連携がカギ
今回はエンジニア採用が難しい理由と対策をご紹介しました。
エンジニア採用を成功させるためには、自社エンジニアとの連携が不可欠です。また、エンジニアが働きたいと思えるような環境を整え、自社のカルチャーや待遇などを公開することで優秀なエンジニアに出会える可能性は高まります。
エンジニア採用が難しいと感じている人事の方は、今回ご紹介した方法を参考にしてみてください。
コラムを書いたライター紹介
サカモトケンタ
Webライターとしては記事執筆のほか採用サイトなどのライティング、WebディレクターとしてはHPやLPの制作を行っています。
マーダーミステリー・TRPGにハマっています。
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