2024年10月求人市場動向


ウマい人事編集長より、中途採用市場における企業側、求職者側の動き、それぞれの観点から最新の求人市況感をお届けいたします!

10月は求職者の動きが活発化する一方で企業の動きは鈍化傾向に

厚生労働省が令和6年8月末に発表した『一般職業紹介状況(令和6年7月分)』によると、令和6年7月の有効求人倍率は1.24倍であり、前月に比べて0.01ポイント上昇しました。また新規求人倍率は2.22倍となり、前月に比べて0.04ポイント減少しました。

引用:厚生労働省『一般職業紹介状況(令和6年7月分)』

例年10月は、年内に内定を獲得したい求職者が動き出す時期です。
また、下半期に合わせて人事異動を実施した企業では、異動先の部署や新しく任される業務に馴染めず転職を検討し始める人が増えると考えられます。
株式会社マイナビが実施した『中途採用・転職活動の定点調査』においても、2023年10月時点で正社員の転職活動を行った割合は、他の月と比べて高い数値を示しています。

引用:株式会社マイナビ『中途採用・転職活動の定点調査』

一方企業の動きは落ち着いており、2023年10月に中途採用活動を実施した企業の割合は、他の月と比較して低い数値となりました。

引用:株式会社マイナビ『中途採用・転職活動の定点調査』

本データより10月は他の月と比較して採用活動に取り組みやすい環境があると言えるでしょう。新たな人材の採用に取り組む企業は、この機会を逃さないようにしましょう。

<企業の動き>

採用競合が市場に参入する前の内定出しが鍵

先に紹介した株式会社マイナビが実施した『中途採用・転職活動の定点調査』では、年末が近づくにつれ本格的に中途採用を開始する企業が増えている様子がうかがえます。一方、正社員の転職活動を行った求職者の割合は12月まで減少の一途をたどっています。

年末に近づくほど、採用難易度が高まると考えられることから、既に新たな人材採用が必要だと分かっている企業は、早めに求人情報を掲載し母集団の形成に努めましょう。加えて、採用競合が増える前に内定を出すなど、確実に人材を採用できるスケジュールを組むことがポイントです。

<求職者の動き>

年明け転職を目指す求職者の動きが活発化

一般的な転職活動期間は3ヶ月と言われており、10月は年明けの転職を目標に転職活動を始める求職者が増える傾向が見られます。しかし、求職者の動きは年末に近づくに従い鈍化するため、転職意欲が高いうちに接触機会を設けることが大切です。

採用活動にSNSやオウンドメディアを用いている企業は積極的に情報発信に努め、求職者の興味・関心喚起を促しましょう。また、転職サイトを利用している企業は、早めに求人を掲載し、求職者が応募できる環境を整えておくようにしましょう。

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