そもそも「キャリアコンサルタント」とは?キャリアコンサルタントの資格について徹底解説!
「キャリアコンサルタント」という言葉を聞いて、皆さんはどのようなことを思い浮かべるでしょうか。国家資格であるキャリアコンサルタントは、労働者の職業の請託や職業能力の開発・相談に対して、助言や指導を行うことができます。最近では人材育成に携わる組織開発の関係者、学校の先生や企業内で人材管理や採用担当、育成業務を行う方にはお勧めの資格です。これから資格を取ろうか迷っている人に向けて、キャリアコンサルタントの資格内容について詳しく紹介します。
キャリアコンサルタントの現状
雇用環境の変化や働き方の多様化など様々な観点から、以前より個人のキャリアは自身で形成する時代となった背景もあり、必要性の高まりから2016年に国家資格となりました。厚生労働省において、2024年(平成36年)度末までに資格保有者を10万人とする計画を掲げていることからも需要の高まりを伺うことができます2019年時点のデータではキャリアコンサルタントが4万人、昔に比べ資格自体の認知度も高くなっています。
「キャリアコンサルタント」の資格取得をおすすめしたい人とは?
キャリアに関する知識カウンセリングのスキルが非常に強く身につく資格です。企業が課題として感じている若者のキャリア教育、人材開発や転職に関すること、女性労働・障害者雇用や高齢者雇用対策など様々な労働問題についても理解を深めることができます。「キャリアに関する知識を身につけたい」「キャリアについて悩んでいる人をサポートしたい」など明確な目標があれば非常に効果的な資格です。特に学校の先生は、キャリアコンサルティングに関する訓練を受けることで、人間の内面を整理することや自己分析・面談に関するスキルが身につくので、非常に効果的です。
キャリアコンサルタントのデメリット
そんなキャリアコンサルタントですが、デメリットもありますので紹介します。
・資格貧乏
・コストがかかる
・維持費がかかる
・現場スキルが不十分
資格貧乏
キャリアコンサルタントは、稼げる資格かというと難しい部分があります。なぜなら、キャリアコンサルタントという職業は、業務を独占できる資格ではないからです。
(業務独占資格とは、医者や教師のように、資格保有者のみが職につくことができ業務を遂行できる)
そのため、キャリアコンサルタントという資格を持っているだけでは、業務が発生することはなく、収入確保することは難しいでしょう。
求職者の転職相談などで、収入を得る仕組みを作ることが必要です。
コストがかかる
「キャリアコンサルタント」はコストがかかり、サンクコストバイアの意識が必要です。(サンクコストバイアとは、もったいない精神のことで、時間・労力を費やした分の元を取り返したいと考えること)この資格で稼ぐには、仕組化ができるまでに時間が必要になりコストがかかります。
維持費がかかる
キャリアコンサルタントの資格を取得するまでには講習(約40万円)を受け、試験を受けます。さらに国家資格登録料が6万円かかります。また、キャリアコンサルタント団体に加入することが必要で、5年に1回の更新講習(数万円程度)を受ける必要があります。
スキルが不十分
資格を取っただけでは、実践の場では役に立ちません。なぜなら、キャリアコンサルタントは、カウンセリングノウハウの知識が中心だからです。実際の職業紹介の能力や実務的なスキルというのは十分に身につけることができないため、現場経験を積み、訓練を行う必要があります。このようにデメリットもありますが、今後において、需要の増大が予想される資格がキャリアコンサルタントです。
今後のキャリアコンサルタントについて
キャリアコンサルタントは、職業選択や能力開発の専門家であり、職業能力開発促進法で定められた「国家資格」です。首相官邸HP「日本再興戦略改訂2015」においても働き手がキャリアコンサルティングを積極的に取り入れていくべきと明記されています。その背景として、仕事に関する悩みを持つ人が後を絶たない現状が理由にあるため、キャリアコンサルティングという仕事について需要が増えていくことは間違いありません。
まとめ
キャリアコンサルティングの資格はキャリア形成に関わる全ての人にオススメしたい資格です。教育業界や人事・人材開発に関わる人には非常に効果的な資格と言えます。これを機会に、キャリアコンサルタントを目指してみてはいかがでしょうか。
コラムを書いたライター紹介
川口祐司
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