10月求人市場動向
ウマい人事編集長より、中途採用市場における企業側、求職者側の動き、それぞれの観点から最新の求人市況感をお届けいたします!
年明け転職に向けて転職サイトでは、10月に新規会員数・UU数のピークを迎える
株式会社マイナビ転職が提供しているデータによると、10月は転職希望者が年明け転職に向けて活発に動き出す時期です。
特に転職サイトでは、10月のピークを経過した後は11月・12月と年末に近づくに従い、新規会員登録数やUU数(※)の低減が見られるため、年末に向けて転職市場が落ち着く前に求人掲載を開始することがポイントです。
(※)UU(ユニークユーザー)数:一定期間内のサイトにアクセスしたユーザー数
<企業の動き>
転職希望者の動向に合わせ、経験者採用に注力する企業が増加
2022年10月に株式会社マイナビが実施した『中途採用・転職活動の定点調査』によると、今後3か月以内に中途採用活動を行う企業は61.7%と高い割合を占めていました。
引用:株式会社マイナビ『中途採用・転職活動の定点調査(2022年9月)』
さらに例年10月は“冬の賞与を受け取った後に転職したいと考える転職希望者”や“半期プロジェクトがひと段落し、転職を検討し始める転職潜在層”の動きが活発化する時期です。
即戦力となる人材の採用に取り組む企業にとって、採用強化を図るタイミングとも言えるでしょう。
実際に9月以前の採用と比較し、今後経験者の採用人数を増やす予定と回答した企業(43.0%)は、未経験者の採用人数を増やす予定と回答した企業(25.9%)よりも大幅に上回る結果となりました。
また経験者の採用人数を減らすと答えた企業は、わずか0.3%でした。
引用:株式会社マイナビ『中途採用・転職活動の定点調査(2022年9月)』
2023年においても前年と変わらず、豊富な経験を持つ人材や即戦力となるミドル層の転職希望者増加に合わせ、多くの企業が10月も中途採用に取り組むと考えられます。
<求職者の動き>
年明け転職を目指す転職希望者の活動が最もアクティブになる時期
株式会社マイナビが実施した『中途採用・転職活動の定点調査』によると、 9月時点の正社員の今後3か月以内に転職活動をする割合は16.1%でした。
全体的に『賞与支給前』『期の変わり目』に割合が高くなっています。
転職を意識しやすい時期であり、転職を意識してから3ヶ月くらいの間で動き出そうと考えやすい様子が伺えます。
また9月の割合からして、9月~11月に動き出そうと考えている転職希望者が多いことが分かります。
引用:株式会社マイナビ『中途採用・転職活動の定点調査(2022年9月)』
2023年は前年と比較し新型コロナウイルスの影響も落ち着き、本格的に転職に取り組む転職希望者が増えると推察されます。このことから2023年における10月時点の正社員の今後3か月以内に転職活動をする割合は、前年より高まる可能性があると言えそうです。
なお10月は、年明け転職を目指す転職希望者の活動が最もアクティブになる時期です。
一般的な転職活動期間は3か月と言われているため、10月時点の採用活動の取り組みが年明け採用に影響を及ぼすことも十分考えられます。
特に即戦力となる人材の採用を狙う企業は早めに採用活動をスタートさせ、ターゲット人材との接触機会を増やしていきましょう。
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