【就活ハラスメント】実態とすぐに実践できる対策を徹底解説
就職活動中の学生が企業の面接やインターンシップなどでセクハラ、パワハラなどの人権侵害や差別的言動にさらされる「就活ハラスメント」。現在は大手企業でも就活ハラスメントが横行していると学生からの声が挙がっています。
そこで今回の記事では、採用担当者が気をつけたい就活ハラスメントの概要と対策についてご紹介します。
就活ハラスメントの概要と実態調査ここからは「就活ハラスメントとは何か」「実際にどのくらいの割合で起きているか」を解説します。就活ハラスメントの実情を理解して、企業で行う就活ハラスメント対策に活かしていきましょう。
就活ハラスメントとは?
「就活ハラスメント」とは、企業が就職活動中やインターンシップ中の学生などに対して行うハラスメント行為です。学生等に性的な言動を行う「就活セクハラ」や内々定と引き換えに他社の就職活動の取りやめを強要する「就活オワハラ」などが含まれます。
具体的には面接官が「何でその学歴なのに弊社を受けようと思ったの?」と言い放ったり、30分程遅刻してきたり、腕組みや足組みをして偉そうな態度を取ったりするなどが挙げられます。また、「付き合っている男性はいるか」や「結婚・出産をしても働く気はあるか」などの質問を女子学生だけにすることも就活ハラスメントです。
就活ハラスメントはどのくらいの割合で起きている?
中日新聞が2023年6月に発表した「就活ハラスメントの実態調査」では、「就活で違和感や不快、やめてほしいと感じた言動を受けた学生の割合」が41%にも上ったことが明らかになりました。数字で表すと2,650人の対象者のうち、1,093人に上ります。
また東京都産業労働局が示した「就活等セクハラ防止の取組」を見ると、いまだ71.9%の企業で就活ハラスメント予防の取り組みが実施されていないことがわかります。
東京都産業労働局 職場でのハラスメント防止を学ぶ就活ハラスメント
企業で実践できる!就活ハラスメント防止例2つ
ここからは企業で実践できる就活ハラスメント防止例をご紹介します。
- 就活ハラスメントに関する社内勉強会を実施する
- 「ポスター」や「社内WEBサイト」で社内全体でハラスメント防止策に取り組んでいる様子を伝える
それぞれ詳しく解説します。
1.就活ハラスメントに関する社内勉強会を開催する
就活ハラスメントは悪徳なハラスメントでありながらもまだまだ認知度が低い問題があります。中には無意識もしくは知らずに就活ハラスメントを行なってしまう人もいるでしょう。
そこでまずは就活ハラスメントに関する社内勉強会を実施し、「どこのラインから就活生にとって不快な行動になるのか」を社内に周知させることが重要です。
社内勉強会実施において厚生労働省が提供する「あかるい職場応援団」のポータルサイトを参考にすると、さまざまな事例が動画付きで解説されているのでおすすめです。
2.「ポスター」や「社内WEBサイト」で社内全体でハラスメント防止策に取り組んでいる様子を伝える
ポスターや社内WEBサイトを通して、社内全体に「ハラスメント防止に取り組む姿勢」を伝えることも就活ハラスメント防止策のひとつです。
ただし、ポスターを掲示する場合は同じデザインを貼り続けると社内全体にマンネリ化が起きてしまいます。そのため、何種類かのポスターを用意して2か月に1回程貼り替えを行うと良いでしょう。
参考:厚生労働省 【第19回】「労使で協力して取組」 ―製造支援ソリューションを主な事業とするG社
正しい就活ハラスメントの知識を社内に周知して、対策を進めましょう
今回の記事では、採用担当者が気をつけたい就活ハラスメントの概要と対策についてご紹介しました。
就活ハラスメントを起こして手に負えない事態を招くのは企業として大損害です。「知らなかった」で済ませないよう、社内勉強会を実施したり、ポスターを貼ったりして対策を練ることが大切です。
コメントはこちら